設立までの流れ


1.事業立ち上げの背景

事業のきっかけ
養殖池のある七尾市白浜(旧田鶴浜町)は弊社代表者の祖母の出身地です。養殖のきっかけとなったのは、この土地に所有する小高い山の裾野から、良質な天然湧水が出ているのを発見したことでした。また、子供の頃よく遊んだ「田」が耕作放棄地になっているのを見て、湧水と土地を活用した事業を始めようと考えました。

ドジョウとゴリ
ドジョウは、金沢では夏の風物詩『ドジョウの蒲焼』といわれるくらい馴染み深いものですが、10年前からドジョウの殆どが県外産となっています。昔から親しんできた懐かしい味、伝統の味を県内産でまかなえるようにしたいという気持ちが強くありました。同時に金沢では、甘辛い味付けの佃煮も名物です。その中でも人気のゴリ(ヨシノボリ)も一緒に養殖を始めました。この2種の淡水魚は未だに謎の多い魚であり、安定供給がされていません。ふるさとの味の再興と、養殖技術の確立、この2つを目標として養殖に踏み切りました。


2-1.2011年ファンド事業への採択

平成23年度 いしかわ里山創世ファンド事業 チャレンジ支援事業に採択   2011.10.6
今年6月、能登の里山里海が日本で初めての世界農業遺産に認定されたのを機に「平成23年度いしかわ里山創成ファンド事業」が創設されました。その中で当社の新規事業は「チャレンジ支援事業」として採択され、このたび石川県からのサポートをいただくことになりました。
支援対象となった事業のテーマは、「天然湧水と休耕田を利用したドジョウ、ゴリの養殖と、それに関わる加工食品、料理、調理器具への展開および関連する野菜類の栽培」


採択決定通知書交付の集合写真


2011年の実験池の様子


2-2.2012年 2度目のファンド事業への採択

平成24年度 いしかわ里山創成ファンド事業に「異業種」で採択    2012.9.7
2011年6月に能登の里山里海が日本で初めての世界農業遺産に認定されたのを機に「いしかわ里山創成ファンド事業」が創設され、昨年度は当社事業がチャレンジ支援事業に採択されました。そして、取組みを継続する中、今年度の再応募ではチャレンジ支援より昇格し、全17業種中唯一の異業種企業として正式採択されました。

事業名:「天然湧水と休耕田を利用したドジョウ、ゴリの養殖技術とその販路開拓及び商品開発」

交付式全体写真


●里山とは

人里や集落に隣接し、人の手が入った山(森林)を里山といいます。暮らしの用材から食料・燃料などを確保まで、人の生活に欠かせない場でした。高度経済成長以降の生活スタイルの変化により、急速に失われてしまいましたが、今改めてその文化的・生態的な価値を見直され、全国で里山を保全・活用する動きが広まっています。

●農業遺産と能登の里山

世界農業遺産(世界重要農業資産システム):「能登の里山里海」を活用した地域活性化の推進
地域の環境を生かした伝統的な農業方法や土地利用のシステムを後世に継続させていく目的で2002年に創設されました。主に途上国への支援策としてなされており、石川県の能登は先進国としては初の認定でした。

●いしかわ里山創成ファンド 平成23年5月31日設置

「里山里海の資源を活用したビジネスの創出」・・・人が里山・里海を利用する
里山里海の地域資源
石川県の里山里海で生産される農林水産物及び自生する天然資源
①を原料とした製品やその資源を有効に活用するための特有な技術
観光資源としての金沢名物ドジョウの蒲焼や上品な味付けのゴリの佃煮など石川特有の食文化