どじょう蒲焼き

【作り方】

まるごと食べておいしく栄養がとれるかば焼きです。
ドジョウを千枚通しで固定し背開きした後、頭 胴体 尻尾に分け、串に差します。
香ばしい香りがつくまで裏表焼き、タレにつけて、軽く焼きます。
臭みが無く、香ばしく焼き上げ、甘辛いたれで味付けが美味しい逸品です。

【泥抜き】

夏場のドジョウはエサをよく食べるため、お腹の中にたくさんの泥をため込んでいます。
そのためバケツに入れ、2日間泥を吐き出させています。
泥が残ったまま調理すると泥臭くなるため、必要な作業です。
泥抜き中は常にバケツにきれいな水を入れ続けます。そうしなければ泥が抜けきらなかったり、水温が上がりすぎてドジョウが弱ったりします。

【伝統文化】

どじょう蒲焼は金沢市や隣接する富山県の南砺市の一部で昔から食べられている伝統的な料理です。
そもそもの発祥は、加賀藩時代に幕府の改宗命令に応じなかった長崎のキリシタンが、加賀藩にお預けとなった際、卯辰山で捕ったドジョウに醤油につけて焼いたものを売り、生活の足しにしたそうです。それが地元の人に浸透し、夏の風物詩といわれるほど馴染み深い料理になってこれまで続いてきました。
現在、ドジョウのかば焼きを焼くお店はずいぶん少なくなり、ドジョウも県内産のものは少なくなっています。伝統の味を絶やさず、かつ地元でとれたドジョウで味わってもらえるように養殖を続けています。

【栄養素】

骨もまるごと食べられるドジョウはカルシウム、美容と健康にかかせない成分のビタミンD、良質なタンパク質が豊富です。
カルシウムはウナギの約9倍も含まれている栄養満点の魚です。
ドジョウ約70gで一日のカルシウムを補充することが可能だそうです。脂分はウナギの3分の1といわれているので、ヘルシーで栄養価の高い食材です。